「夫婦の会話がないつまらないから脱出して心地よくなれたワケ

夫婦の会話はどのくらい必要なのだろうか。

この主観的な問いに答えを出すことに意味があるのかと思うようなテーマですが、世の中には夫婦間の会話が少ないことに不満を抱く妻はとても多いとネットの情報からもわかります。もっとも私もその一人でありました。

「会話」いうよりコミュニケーションの方法、タイミング、内容など、なんとか努力したり適当に合わせたりとしてきました。結婚20周年をすぎてなお不満、葛藤、あきらめ、といろいろな感情がありました。

今回は、「夫婦の会話」について掘り下げてみましょう。

「夫婦の会話」実際はどうなの?

「夫婦の会話」時間について

ほとんどの夫婦が「夫婦円満に会話は大切」(97.2%)と回答しています。

会話の重要性はお互いに理解しているのですが実際には既婚女性30〜40代のアンケートによると、「あまりしていない、していない」合わせて6割強という報告あります。

また、結婚5年未満の夫婦の会話時間は1日平均83.9分。結婚5年以上になると54.5分。また必要と考えている会話時間は平均80.6分だそうです。

これらの数字はあくまでもアンケートの一般論です。年代、性別、職業によっても大きく違いがでるものと思われます。次に会話の満足度についてみてみましょう。

[参考資料:@DIME:https://dime.jp/genre/816862/
DOMANI:https://domani.shogakukan.co.jp/388199]

「夫婦の会話」の満足度「量より質」というのが女性からすると本音でしょうか。

まず、何を「会話」と定義しているかによっても時間・満足度も変わリます。

基本的に夫婦が家にいる時間は限られていてその間の会話といえば、「ながら会話」がほとんどでしょう。

朝の出勤前、ご飯の支度中、子どもの面倒をみながら、などです。同じ時間に一緒に席に座って食事を取れる時間があればラッキーですよね。昨今、家事育児が男女平等になったとはいえが家にいる間はまだまだ女性が頭を働かせて動くことが大半だと考えられます。


家事育児は基本的に同時に多くのことを考え優先順位を決めて動くので、いくら職場で有能な男性でも、男性の脳では女性脳に勝てないと思います。子育てに関しては、尚更で、これが一般的に母である妻が父である夫に不満を持つ元だと思われます。

話がそれました。


つまり、一言で「夫婦の会話」といっても、このような「〜ながら会話」を「夫婦の会話」と捉えるのかも満足度に関わってきます。

「ながら会話」でも、妻は大事なことを報告したり、相談しているのに、夫は「ふんふん」と「ながら聞き」していては妻の満足は得られません。

一方で、男性に比べて女性は話したい生き物だとご存知だと思います。

夫から見ると「どうでもいい話」に思えることを適当に相槌打って聞き流しているとあとで痛い目にあうかもしれません。些細なことに思える「今日の子どもの様子」やママ友との会話のシェアは妻にとっては大事な「夫婦の会話」の時間なのです。

夫婦の会話の少なくなる3つの理由

夫婦像の過渡期

時代によって夫婦のあり方も変化しました。

一昔前の昭和の前半、今と全く違った価値観のもと、夫婦の婚姻制度がありました。

いわゆる、男は外、女は内(うち)という考え方、家庭の役割分担が親世代から受け継がれてはっきりとしていました。

徐々に家電製品の進化とともに家事労働の負担が軽減されるとパートなど妻の社会進出も増えるようになりました。

また、学歴も男女の差がなくなり、女子学生の大学進学の向上とともに正社員として働くことも当たり前の世の中になりました。

そして社会や人々の意識の変化ととも男女や性別の認識も変化し法律によってそれらがルールとして定着してきました。

まずは、1985年制定の男女雇用機会均等法です。これは「雇用の雇用の分野における男女均等機会及び待遇の確保等に関する法律」でつまり、企業の事業主が募集・採用や配置・昇進・福利厚生、定年・退職・解雇にあたり、性別を理由にした差別を禁止することなどを定めているものです。

次に1999年制定の男女共同参画社会基本法です。

男女が互いに人権を尊重しつつ,責任も分かち合い,性別にかかわりなく,その個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の実現を21世紀の日本社会の最重要課題とし,その基本理念と施策の方向を定めた法律です。

一見、女性の社会進出を後押しするようなこれらの法律によって、社会における女性の活躍の場がさらに増えて社会におけるの責任も男女平等になりました。

女性が仕事のやりがいを見出す一方、はたして家庭における役割分担や責任は平等になったといえるのでしょうか。

多くの夫婦がそれぞれの課題を持ちながら、より良い方向に進む努力を重ねているとはいえ、毎日のタスクをこなすことが優先されているのが多くの夫婦の現実でしょう。それらが夫婦の会話の量や質にも関係しているのではないでしょうか。

男性と女性脳の違い・習慣の差

一口に性別による脳の違いといっても、身長や筋肉量のように個人差がありますので、一般論として参考にしてください。

男性の方が、女性より精神を安定させるセロトニンの合成量が1.5倍多いそうです。なので女性の方がどちらかというと、欠落に敏感になったり不安傾向になるようです。例えば、男女が同居していれば女性の方が洗剤がなくなってきたと先に気づいたり、明日の準備、段取りが気になったりと温度差があるのです。

夫たちよりも「働くお母さん」のほうが、たくさんのことを同時にこなしているはず──1度に複数のことを並行して処理する能力は、これまで男性よりも女性のほうが高いと考えられてきました。

実は男性のほうがこの「マルチタスク」が得意だとする研究結果が発表されました。

しかし、マルチタスクの習慣を頻繁に継続すると能力が向上するという研究もあることから、やはり、家庭内では女性の方がその能力は長けているといえるでしょう。

また、世代から受け継がれた「女性は従順に」「家の仕事は女性が得意」というステレオタイプ的な思い込みがある可能性も指摘されれています。
また、子育てに至っては、個人差があるとはいえ、生物学的、本能的に母親が必要とされる場面が多いのは仕方のないことです。

このようなことから、社会的ルールが整ったとしても、依然として家庭内の女性の役割は男性より圧倒的に多いのが現状のようです。

参考:VOGUE https://www.vogue.co.jp/lifestyle/article/the-heart-knows-gender-free

   AFP https://www.afpbb.com/articles/-/2909158

欠乏感と忙しさ

一言でいえば、今の社会システムにおいて、若い世代の夫婦が時間的、精神的、また金銭的な充分なゆとりがないことが大きな要因です。毎日の生活で、疲れている夫が家に帰って、家事育児の分担の上、妻のおしゃべりに耳を傾ける余裕があるのでしょうか。

「ちょっと気晴らしにどこかに寄って気分転換したいなあ。」と思っても、早く帰って子どもの面倒を見なければ・・と思う、お小遣いだって余裕があるわけでもないし・・。

一方で妻は、私だって同じように働いているのだから家事も手伝って!と言いたいが、そもそも「手伝う」というスタンスが気に食わないし、少々手伝ってくれたところで、むしろ一人でやった方が早く片付く・・と助かるどころかストレス増加の原因になりかねません。

つまり、お互い気持ちに余裕がないから、相手をおもいやる余裕がな苦なってしまうのももっともなことで、会話によってそのすれ違いを解消しようとしても、基本的に心の余裕がないので、自分の気持ちをわかってほしいと自分の要求をぶつけることになって、さらにズレを感じることハメになってしまう場合もあるでしょう。

そもそも結婚とは・・

夫婦の会話という謎の執着

「結婚」「夫婦」の形はそれぞれがお互いを尊重して理解しあって作り上げていくものだというのが一般的な考え方です。しかしそれさえも、先に述べたように時代とともに変化していく可能性もあります。今は多くの情報が氾濫して、ネット、SNSでも芸能人の理想的なカップル像が流れていたり、夫婦間の不満のネタ情報があちこちでまかれているのを目にすることができます。

「夫婦とは、お互いの考えを理解して、相手が何を考えているのかわかっていて、それを尊重して共通の趣味や時間を持つことが理想」
「ママ友や職場の友人に比べたらうちの夫は・・」
そんなふうに正解を求めていると自分の結婚生活を見失ってしまいます。

最初にあげた「夫婦の会話」に関するアンケートにしても、実際は、各々がどのくらい心から満足したパートナーシップを築いているかは不明です。

他人の「結婚」との比較によって自分の満足度が左右されているかもしれません。情報は表面的な数字であくまでも参考にしかなりません。

「夫婦の会話」が毎日〇〇以上ないといけない・・という思い込みから解放されるとラクになれます。

パートナーシップの在り方

もし、あなたが「夫婦の会話がなくてつまらない」と感じていたり、毎日が忙しく心のゆとりをなくしていたり、パートナーに疑問や不満を抱えたりしていたら、自分の望むパートナーシップとはどういうものなのかを考えるよい機会です。

結婚当初、描いた結婚のスタイルと違ってきたかもしれないし、子どもが生まれたり、仕事が変わったりして環境が変われば気持ちも変化してきます。

今、そしてこれからどういうパートナーシップを望んでいるのか、また、自分はパートナーにとってどういう存在でありたいのか、思いを巡らせる時期なのかもしれません。

自分の中の声を大切にしよう。

「結婚」はお互いが納得した形でバランス良く生活していくのが理想です。

一方が何かを我慢していると長い目で見るとうまくいかないものです。なので結婚には相手を思いやる気持ちは大切です。

でも、もっと大切なのは自分の気持ちを大切にすることです。

自分と向き合って、自分が何を望んでいるのか、どんなパートナーシップを築きたいのか、しっかりと自分の答えを見つけましょう。そして、パートナーに正直に伝えることが大切です。こういうことが最も大切な「夫婦の会話」といえるでしょう。

では、今日はこの辺で・・

ここまでお付き合いいただきありがとうございます。

また、別の記事でお目にかかるのを楽しみにしています。

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Happy smile♡rie

この記事を書いた人

Rie Sasaki
Rie Sasaki心理学士
「おだやかに自分を大切に生きる」「心地よい毎日を過ごそう!」をテーマに日々の気づきを発信しているrieです。

【資格】
保育士
ライフコーチ(アランコーエン認定ホリスティックライフコーチ)
認定心理士(日本心理学会)
終活アドバイザー(終活アドバイザー協会)
【経歴】
日本語教師(国内/海外)
子ども英会話講師

コーチング とは

クライアント(相談者)さんの人生における悩み、問題解決したいこと、目標達成したいことをテーマにクライアントさんにとってより望ましい方向へ向かうためのサポートをすることや、またそのために必要なアイディア、新しい考え方を共有することでクライアントさんの理想の人生に近づくお手伝いをすることです。